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新しい酪農生産基準策定にあたって
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T.「生乳の安全性」を保証するために
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1.細菌基準
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2.飼料給与基準
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3.搾乳衛生基準
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U.「健康な牛づくり」を目指して
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1.成分規格基準
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2.牛舎環境基準
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3.飼養管理基準
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4.育成管理基準
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5.牛体の健康管理基準
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V.「環境対策、環境美化」への挑戦
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1.糞尿処理基準
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2.堆肥の利用推進基準
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3.牛舎清掃基準
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4.牧場の清掃・美化基準

今、私たち日本の酪農生産者は、国際化の波の中でこれまでの組織の枠組みや生産の
あり方を根本的に改革することを迫られています。すでに組織再編や価格政策の見直し
等の具体的な制度改革が進められる中、「これからどうするのか」が我々一人一人に突
きつけられているのです。
一方、消費の現場では、全国的に飲用牛乳の消費が伸び悩むという極めて厳しい事態に
直面しています。私たちが提携する生活クラブ生協にあっても同様であり、むしろ消費
の落ち込みは一般市場以上といえます。その結果、生活クラブの主要な消費材である牛乳
の再生産構造をも脅かすという事態にまでなっています。
このような状況を打開するために、昨年、生活クラブ連合会は第5次牛乳政策を策定
し、びん容器の導入と配達システムの変更をもって牛乳の利用結集運動を新たに展開し
ていくことを確認いたしました。我々、生活クラブ牛乳の原料乳を生産する酪農組織に
ありましても、第5次牛乳政策で提起された産地政策の内容を主体的に受け止め、その
課題の実現のために組織一丸となって取り組む考えでおります。
つきましては、6月のびん牛乳供給開始に合わせ、現在の酪農現場が抱える問題点を
明らかにすると同時に、新しい「酪農生産基準」を策定し組合員にもこれを公開するこ
とで、我々も牛乳の利用結集運動の一翼を担いたいと思います。
新しい酪農生産基準は「生乳の安全性」「健康な牛作り」「環境対策」の三つが大
きな柱です。これまでも良質なパスチャライズド牛乳の原料乳であるために、生菌数や
耐熱菌・大腸菌群などの細菌数を中心にした厳しい規格を設け乳質改善に努力してまい
りました。しかしながら、昨今は遺伝子組み替え飼料やO−157などの新しい伝染性
病原菌、ダイオキシン等々、従来のやり方では対応しきれない「食の安全」を脅かす問
題が続発している状況です。また、畜産由来の硝酸態窒素やクリプトスポリジウムなど
が各地で深刻な環境問題を引き起こしています。
これらの新しい課題を克服するためには、これまでの乳質を中心とした生産基準から
大きく範囲を広げ、畜舎環境や飼養管理、糞尿対策までを含んだ総合的な生産基準がど
うしても必要と考えました。この基準をもとに、これまでの酪農家個人としての対応か
ら、より組織的な生産管理を実現することで生乳の価値を更に高めていくことを目指し
たいと思います。
ただ、目指すべき方向性としての「酪農生産基準」ですが、現在の酪農現場には様々
な問題が山積みされています。すべての農場ですみやかに基準を達成できる状況にない
のも事実です。重要なのは、生産基準の策定と同時に酪農の抱える問題点を組合員に明
らかにしながら「それらの課題をどう解決しようとしているのか」この過程そのものを
評価してもらうことだと考えます。そうすることで、組合員が本当の意味で「私たちの
牛乳工場」「私たちの酪農生産者」と実感できるような関係を構築していきたいと思い
ます。
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今、「食の安全性」が大きな問題になっています。酪農に限ってみても、狂牛病、
O−157、ダイオキシン、遺伝子組み換え作物などが新しい問題として注目されていま
す。他にも抗生物質の残留や耐熱性菌、大腸菌など酪農現場から発生する問題は多くあります。
以下の基準を組織的に運用することで、これらの問題の解決を目指します。
T−1細菌基準
@生菌数
<目標>1万個以下 <運用>1〜5万個
<警告書>5万個以上
A耐熱性菌数
<目標>300個未満 <運用>300個未満 <警告書>300個以上
B大腸菌群数
<目標>1桁 <運用>2桁以下 <警告書>100個以上
C体細胞数
<目標>20万個未満 <運用>30万個未満
<警告書>30万個以上
項目の説明「T−1細菌基準」
千葉と栃木で耐熱性菌について一部基準の違う部分がありましたので統一しました。耐熱性菌
はパス乳の根幹に関わる問題であるという認識から、検査上の検出限界である300個未満が最
低基準です。また、乳房炎防除に組織的に取り組む中で、夏場の大腸菌群の減少とバルク乳の
体細胞数20万個未満を目指します。
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T−2飼料給与基準
@遺伝子組み替え原料の原則非使用
・組合指定配合飼料を利用すること。
・ サプリメント等についても原則非使用とする。
※最低でもメーカーに対する要求と現状確認を行うこと。
A飼料分析・土壌分析の実施
・農薬、放射能、ダイオキシン等の安全性試験を実施する(現行通り、組合で対応)。
・飼料畑の土壌分析を実施し、適正な施肥と糞尿還元を行うこと。
・飼料分析、土壌分析の結果は必ず保存し、巡回時に提示のこと。
B購入飼料の生産地、流通ルートの把握
・使用する全ての購入飼料について原産国、原産地、流通業者等を把握すること。
・組合において扱う飼料については組合が一括して調査する。
・
組合員が独自に購入するものについては独自に調査した上、組合に報告すること。
項目の説明「T−2飼料給与基準」
「生乳の安全性」を保障する上で「どのような飼料を食べさせるか」「飼料の管理をどうするか」
はとても大きな問題です。「遺伝子組み換え原料は使用しない」、買い餌については「流通経路
を明らかにする」、自給飼料については「飼料分析・土壌分析を行い、適切な圃場管理と良質な
飼料生産に努める」の3点を原則として徹底します。
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T−3搾乳衛生基準
@搾乳手順
・ ミルカー・パイプラインは使用前に殺菌を実施する。
・ 搾乳時には清潔な作業着を着用すること。
・ 搾乳用ワゴン(カート)を用意する。
・ 生乳のろ過にはろ過紙または清潔なろ過布を使用する。
・ 搾乳用手袋を使用する。
・
作業を分担しない(乳頭清拭とユニットの装着を分担するなど)。
・
搾る牛の所にユニットを持ってきてから作業を開始する。
・ 前搾りを、ストリップカップを使用して実施する。
・
前搾りの後に乳頭清拭をする(順序が逆では細菌が再汚染する)。
・
乳頭清拭に殺菌剤を使用する。(薬剤: )
・ 乳頭清拭のお湯の温度、殺菌剤の濃度は適正にする。
※
塩素剤(サッキンゾールなど)の場合、35から40度の必要量の
お湯をつくり、その中に必要量の塩素剤を溶かす(150〜200ppm)。
※
温度を低下させないためにクーラーボックスの使用を推奨。
・ 乳頭の清拭は、1頭1枚以上のタオルを使用する。
・ 乳頭のみを拭く。特に乳頭口をきれいにする。
・
プレディッピングを実施している場合、十分な理解のもとに適切に実施すること。
※
ヨウ素剤の使用はプレディッピングでは原則として禁止する。
※
プレディッピングを実施する場合はポストディッピングでも同一薬剤を使用すること。
・ ペーパータオル等で搾乳前に乳頭を乾かすことを推奨。
・
一人あたりのユニット台数は1人につき2台までとする。
・
前搾り開始後1分ぐらいでティートカップを装着すること(乳頭の張りを確認)。
・
空気を入れないように正しくティートカップを装着する(シュッという音が聞こえない)。
・ ユニット位置を適正にする(必要なら調整する)。
・ マシンストリッピングは原則として行わない。
・
こまめにティートカップをはずして搾乳しない(4本同時にはずす)。
・
5〜6分前後で搾乳を終了させる(よほど乳量が多くない限りそれ以上は過搾乳となる)。
・
真空を解除してからティートカップを離脱する(自然に落ちるのを待つ)。
・
生乳が逆流しないようにクローを持っているか(搾乳時と同じ向きで移動させる)。
・
搾乳直後にディッピングをする。(製品: ディッパーの種類: )
・ ディッピング剤は毎回交換する。
・
体細胞数の多い牛、乳房炎牛は健康牛と区別して搾乳する(最後に搾る)。
A搾乳機器の保守管理
・ 搾乳後のミルカーは速やかに温水(約40℃)ですすぎ、適正濃度のアルカリ洗剤を使用して
洗浄する(メーカーの指示に従う)。
・
ミルカーは定期的に適正濃度の酸洗剤を使用して洗浄する。(3〜4日に1回)
※実施日の記録をつける。
・ 洗浄時の温度を適正にする。(開始時70℃以上、終了時40℃前後)
・
ミルカーの内、外側をよく洗浄する。(定期的な分解洗浄の実施)
※実施日の記録をつける
・
ライナーを定期的に交換する。(メーカーの指示に従う)
※交換日の記録をつけること。
・ チューブ類の破損・老化を定期的にチェックする。
※実施日の記録をつける。
・ パイプラインのミルクタップを定期的に洗浄する。
※実施日の記録をつける。
・
初乳や乳房炎乳用の横取り用バケットミルカーは最良の状態のものを使用する。
※
出荷ができないとはいえ一番デリケートな牛です。最高の状態のティートカップ、
パルセーターを使用しましょう。
・
真空ポンプの余裕排気量は適正か。(ユニットの数、付属する装置の種類と数、搾乳技術、
配管の長さ、曲がりの数などで総合的に判断する)
・ 調圧器の清掃を定期的に実施する。※実施日の記録をつける。
・
真空計の指針は正常に作動しているか点検する(搾乳時)。
・ 調圧器は正常に作動しているか点検する(搾乳時)。
・
パルセーターは正常に作動しているか点検する(搾乳時)。
・
自分で行うことのできる毎日、週毎、月毎、の定期点検の実施と記録がされているか。
・
年に1〜2回のディーラー点検(搾乳時)を実施しているか。
※ 点検表の作成、記録の励行を組織的に行う。
B生乳処理室の衛生管理
・ 外部と完全に隔離された構造にする。
・ 処理室内が清掃されており、清潔である。
・ 十分な長さの洗浄用ホースがある。
・ 流しが設置されている。
・ 床面の汚れがなく、排水状況は良好である。
・ 天井、壁面の汚れがない。
・
バルククーラーの洗浄は適切である(コック部、アジテーター部、パッキン類等)。
・
集乳後直ちにバルククーラーをぬるま湯ですすぎ、適正濃度のアルカリ洗剤を使用して洗浄する。
※できるだけ集乳時に立ち会うこと。
・
バルククーラーは定期的に適正濃度の酸性洗剤を使用して洗浄している。
※実施日を記録している。
・
バルククーラーの容量、能力は適切か。(能力の点検を夏場に実施すること)
※ 毎日集乳用の規格であること。
※
搾乳後1時間以内に10度以下、さらに1時間以内に4度に冷却できること。
※
2回目の搾乳時に生乳温度が10度以上に上昇しないこと。
・
バルククーラーの排熱を戸外に向けるか戸外に設置するなど適切に処理をしている。
・ バルククーラーの点検・整備を定期的に行う。
・ 給湯設備により十分にお湯が使用できる。
・
照明(明るさ、取り付け位置)が適切で、蛍光灯(カサ)の汚れがない。
・
真空ポンプやコンプレッサー等の置き場が処理室と隔離されている。
・
窓には網戸、防虫ネット等を設備しハエ等の侵入を防いでいる。
・ 搾乳器材は、衛生的に乾燥棚等に整理保管する。
・ 不要物がなく、薬品や衣類の収納場所がある。
・ イヌ、ネコなどの出入りがない。
・
洗浄水に地下水を利用している場合、水質検査を実施している。
※飲用に適した水質であること。
C牛体管理
・ 後駆、尾房に汚物の付着がない。
・ 乳房は毛刈りをされ清潔である。
・
搾乳牛は少なくとも1週間に1回は牛体のブラッシングを行っている。
・ 個体乳量の調査は、月1回以上実施している。
・
初乳、乳房炎治療牛を、ペイントスプレー等を使用し区別している。
D牛舎衛生
・牛舎内および周辺に牛乳に移行するような異常臭気の発生源がない。
・ 牛舎の洗浄、消毒を定期的に実施している。
・牛舎入り口の踏み込み消毒槽が設置してある。
・長靴洗浄用の洗い場、ブラシ等が設置してある。
・ハエ等の発生がない。
・牛を外部から導入した場合、乳汁の細菌培養などの検査を実施している
E風味検査
・バルク乳の風味が良好か、毎日風味チェックを行っている。
項目の説明「T−3搾乳衛生基準」
夏場の大腸菌や体細胞数の増加はなかなか解決できない難しい問題です。しかし、大腸菌や
耐熱性菌が増加すれば製品の牛乳に影響することも考えられ、とても重要な管理ポイントです。
また、乳房炎の損失は目に見えないだけで多大なものがあるといわれています。「搾乳手順」
「搾乳機器点検」「牛舎・牛体管理」の面から乳房炎防除に組織的に取り組みます。

「これは健康な牛から搾られたおいしい牛乳です」という言い方を我々はよくします。では「健康な
牛」とはどういう牛のことを言うのでしょうか。近郊地の酪農においては、放牧を主体にした管理
基本的に不可能です。畜舎での管理が中心になります。その環境をできるだけ牛にとって快適な
ものにする(カウコンフォート)ことで、牛の健康や乳生産が大きく向上することがわかっています。
逆にいえば今までの環境は牛にとって快適ではなく、健康を損ないやすいものだったと言えるわけ
です。牛の泌乳時期に応じた飼養管理を厳密に行い、畜舎環境を快適性の高いものにすることで、
乳房炎や代謝病・繁殖障害などを減らすことができ、牛は健康になります。そのような牛乳がやは
り「おいしい」のだと思います。「カウコンフォート」を組織的に実現します。
U−1成分規格基準
・乳脂肪率 … 3.4%以上
・無脂乳固形分率 … 8.3%以上
項目の説明「U−1成分規格基準」
成分規格については現行どおりです。むやみに高成分を求めません。バランスの取れた飼養管理のもと、
風味の良い「おいしい」牛乳であることを重視します。
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U−2牛舎環境基準
・牛床は乾燥していること。
・牛床の敷き料は十分に与える。
※敷き料が十分にない場合は、牛床をマットレスなどのクッションの良好なものにする。
・牛の繋ぎ方式は牛の動きを過度に制限しないものである。
・牛床の幅、長さを適切にし、牛の寝起きをスムーズなものにする。
・飼槽は清潔で、タイルのはがれ等破損個所があってはならない。
・飼槽に水溜りや、異臭がない。
・飲水施設は清潔で汚れがないこと。水漏れ等は直ちに修理すること。
・飲水施設の水は新鮮で十分な給水能力があること。
※給水能力検査を行い確認すること。
・十分な換気がされており、牛床、通路等が乾燥している。
・アンモニアなどの臭気がない。
・可能な範囲での暑熱対策を実施している。
※換気、冷給水、栄養管理、夜間給餌等の方法で。
・自然光がよく入り明るい牛舎である。
・内外壁・柱・梁・ません棒等清潔であり壊れたものがない。
・鼻綱は丈夫で清潔なものを使用している。
※トワインロープ等の使用は不可
・照明は整備され十分な明るさである。
・パドックが整備され十分な運動の場が確保されている。
・削蹄を定期的に行っている。(年に2回程度)
項目の説明「U−2牛舎環境基準」
カウコンフォートの視点から整理した項目です。牛床はクッション性がよく寝起きを制限しない
ことが重要です。換気、水、飼槽などの状態などがすべて乾物摂取量に影響します。改良でき
るところは労を惜しまず積極的に取り組みます。
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U−3飼養管理基準
・乾乳牛は搾乳牛と別に管理されている。
・乾乳前期、後期、泌乳ステージなどに合わせた適切な飼料設計を行っている。
・乾乳牛のボディーコンディション(BCS)は適切に管理されている(3.0〜3.5)。
・TMR、多回給餌などでルーメンの恒常性を維持する努力が払われている。
・ルーメン機能を正常に保つよう必要な繊維が十分に供与されている(栄養計算等で)。
・粗飼料生産、未利用資源活用などを積極的に行っている。
・飼料生産を行っている場合、土壌分析に基づいた堆肥の還元、施肥を行っている。
・飼料の切り替え時には飼料計算を行って給与している。
・飛節が腫れていない。
項目の説明「U−3飼養管理基準」
泌乳ステージに合わせた適切な飼養管理を行います。そのために、毎月の個体ごとの乳量、
BCSなどを有効に活用しましょう。特に乾乳期の管理の良し悪しは移行期牛のトラブルの元と
言われています。飼養管理技術の高度化を組織的に目指します。
BCSをはじめ現場で有効に活用できるモニター手法については、講師をお招きしたバーン
ミーティング(現場講習会)を開催し全体への普及を図ります。
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U−4育成管理基準
・十分な広さの分娩房を確保している。使用前には消毒し、清潔に管理する。
・分娩後直ちに臍帯の消毒と初乳の給与を行う。
・初乳給与のタイミング、与える初乳の量、品質は適切か。(管理方法の明示)
・冷凍初乳を確保し、その扱いを適切に行う。(代替初乳の利用も可)
・早期離乳を実施することを推奨。(スターター、粗飼料、水の給与は適切か)
・育成牛はパドック等で搾乳牛とは別に管理する。
・急速成長期(離乳後から種付けまで)の蛋白レベルは適切に給与されている。
・育成牛は放牧飼養などで丈夫に育てられているか(育成牧場への預託など)
項目の説明「U−4育成管理基準」
乾乳期の管理と並んで、育成時の管理も農場全体のレベルアップを図る上でとても重要です。
遺伝的能力を十分に発揮させるためにも、育成管理の方法を全体で確認します。
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U−5牛体の健康管理基準
・乳房炎対策を適切に行う。
※適切な乾乳期間の確保、乾乳期治療の実施等。
・平均分娩間隔400日以内を目標にする。
※牛の健康度のバロメーターは繁殖が良好なこと。繁殖管理の高度化を目指します。
・代謝病(4変、乳熱、ケトーシス、ルーメンアシドーシスなど)、肢蹄病の発生がない。
※飼養管理の結果としての代謝病です。病気のない飼養管理を目指します。
・病歴管理等が記録され管理されている。
・牛群検定に参加し、データを有効に活用している。
項目の説明「U−5牛体の健康管理基準」
乳房炎対策、繁殖管理、飼養管理等全てにわたって個体情報や牛群レベルの把握は欠かせ
ないものになっています。これからも酪農を続けていこうとするなら、牛群検定は必要不可欠な
ものとの認識が必要です。できるだけ牛群検定に参加してください。参加できない場合でも、定
期的な個体乳量、個体ごとの体細胞数などをモニターするようにして下さい。

すでに家畜排せつ物処理法が施行されるなど、環境問題を軽視した経営は存続できないとい
われています。私たちのような都市近郊酪農ではなおさらそうです。糞尿対策への新たな投資は
厳しい情勢ですが、都市住民と共存し支持される経営にするためにも環境問題は避けて通れな
い重要な課題です。逆風とばかりとらえず、積極的に対応することで消費者の支持を強固なもの
にしていきましょう。個々の経営で糞尿の堆肥化、臭気対策等をしっかりやっていただき、地域に
おける耕種農家との連携、地域循環のシステム作りは組織的課題として取り組みます。すでに、
その一環として、BMW技術を利用した地域循環型農業のシステム作りの挑戦をはじめています。
V−1糞尿処理基準
・糞や汚れた敷き料は、速やかに牛舎外に搬出されている。(1日2回程度)
・舎外に堆肥舎が完備されている。
・完熟堆肥を生産している。
・糞尿の悪臭、ハエ等の対策を講じている。
・尿の処理を適切に行っている。
・牧場内にアンモニア臭などの悪臭がない。
項目の説明「V−1糞尿処理基準」
「家畜の糞尿処理法」の基準が守られていることが最低限の水準です。完熟堆肥を作り、環境
汚染のない経営を目指します。生物活性水は悪臭対策に即効性があります。組織的に活用して
ください。
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V−2堆肥の利用推進基準
・生産した完熟堆肥を、地域の飼料・農業生産に供給している。
・堆肥の還元先の生産物や副産物を飼料として利用している。
項目の説明「V−2堆肥の利用推進基準」
循環型の農業体系を実現します。それぞれの地域で可能なところは積極的な取り組みをお
願いします。ただ、個別酪農家だけでは対応できない事柄も多いため、組織的な解決策も合
わせて模索していきます。
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V−3牛舎清掃基準
・不要物がなく清掃状況良好である。
・牛乳配管および真空配管が清掃されており、ほこりがついていない。
・飼料置き場が牛の居住区と区分され、整理整頓されている。
・クモの巣がない。
・窓ガラスは清拭され採光がよい。
項目の説明「V−3牛舎清掃基準」
定期的な牛舎の清掃を行ってください。清掃のみならず、口蹄疫やサルモネラ、ヨーネなどが
問題となっている今の状況では、逆性石鹸等を用いた牛舎消毒や石灰等の通路への散布など
も年に2回程度は実施してください。一度、それらに汚染されてしまうと取り返しのつかないダメ
ージを受けることになります。「今までこれで平気だったから」では通用しないでしょう。
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V−4牧場の清掃・美化基準
・不要物がなく、良く清掃されているか
・排水路等が整備され、異臭の発生がない
・雑草がない
・芝生や花壇などの設置
・通風、採光及び換気の妨げとなるものがない
項目の説明「V−4牧場の清掃・美化基準」
近郊地の酪農は「都会のオアシス」として存在することが今後ますます求められるでしょう。
生活クラブの組合員が牧場を訪れ家畜とふれあい農業の現場を体験することで、近郊地の
酪農の支持者になってもらうことが必要です。清潔で美しい農場にすることは、自分も気持ち
よく働けると同時に未来の経営を保証していくことにつながっているのです。こうした努力を酪
農生産基準では大いに評価していきます。

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